キャッチャーのスローイング動作の基本を3ステップで解説


 

著者:伊藤 出パーソナルトレーナー / IDEALSTYLE代表

パーソナルトレーナー歴11年|元三笠宮寛仁親王殿下のパーソナルトレーナーであった魚住廣信名誉教授に師事|指導経歴:宝塚歌劇団員・三菱重工神戸野球部員・ボクシングミニマム級1位など|アスリートフードマイスター&元板前。

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キャッチャーであれば、2塁へピュッと素早くスローイングができるとカッコいいし、プロを目指す選手はその質の高さが求められます。

キャッチャーがスローイングするときは、下半身の使い方やステップ、持ち替えなどが重要になります。

この記事では、

  • キャッチャーのスローイングを3ステップで解説
  • キャッチャーのスローイング向上におすすめな4つの練習方法

などを解説します。

 

キャッチャーのスローイング動作の基本的な考え方

キャッチャーのスローイングの考え方は、以下の通りです。

全体の動きがスムーズなこと

まず大前提になるのが、スローイング動作がスムーズに行えることです。

これは、

  • バッティング
  • スローイング
  • ランニング

などすべてに共通することであり、全体の動きがスムーズであればその分パフォーマンスが高まります。

ぎこちない動きを行うのではなく、身体の構造を理解してスムーズに動けるように動作改善を行っていきます。

特にキャッチャーはコンマ数秒を争うため、このスムーズな動作を身につけることは非常に重要です。

フォーリングが良いものを取り入れる

これは「野球の打ち方やバッティングフォームを習得する4ステップ」でも触れていますが、スローイングをするときはフィーリングが良い状態が理想です。

そのために大切なことは、

どのような人から教わったとしても、フィーリングの良いものだけを取り入れる

ということです。

自然でスムーズな動作ができると、必ずフィーリングは良くなるため、フィーリングの良さを1つの基準にするのも重要です。

低めの送球を常に意識する

2塁へスローイングする場合、練習などでは常に低めに強い球を投げるようにします。

日頃からふわっとしたボールを投げていると、その動作速度を身体がインプットし、送球が遅くなる可能性があるんですね。

ですので、練習中から低めに投げ込む意識を持ち、常に速い球を投げ込むようにします。

では、こういったことを実現するためには、キャッチャーはどのようなスローイング動作を行えばいいのでしょうか?

  1. 構え方や下半身の使い方
  2. 持ち替え
  3. スローイング

この順に解説しますね。

 

キャッチャーのスローイング動作の基本①:構え方や下半身の使い方

キャッチャーの基本的な構え方は、以下の通りです。

キャッチャーの構え方

プロ野球選手を見ていると、それぞれいろんな構え方をしていますが、

構え方には決まりはなく、基本的には自分が構えやすいように構える

ということがベースになります。

ですので、構え方は憧れのプロ野球選手を参考にするなどして、まずは自分に合った構え方をみつけていきます。

構え方が決まると、次は捕球からスローイング動作へと移っていきます。

捕球と同時に左足を着地

まずポイントになるのが「左足の使い方」です。捕球をする前に左足のつま先を少し浮かせ、捕球と同時につま先を着地させます。

前に踏み出し勢いをつける

このつま先を着地させると同時に、体重を前に移動させて勢いをつけます。

この勢いをつけることで、肩の弱い選手でも2塁へピュッと低い軌道でボールを投げやすくなります。

ここで気をつけたいことは、よく左脚の前に右脚を出してステップすると言われますが、これは動作が遅くなるのでNGです。

実際に、上記でお伝えした2つのステップを比べてみてもらうとよくわかると思います。

内野手にも同じことが言えて、ほとんどのケースで「右脚を投げたい方向に踏み出して投げる」と言われますが、サイドステップで問題ありません。

キャッチャーがこういうステップをしてタイムロスをしてしまうと、それこそ刺せるランナーも刺せなくなってしまうので、個人的にはおすすめできません。

 

キャッチャーのスローイングの基本②:素早くボールを持ち替える

前に体重移動をして適切なステップが踏めると、次は素早くボールを持ち替えていきます。

グローブを耳元に運ぶ

キャッチャーがボールを捕球した後、捕球した位置でボールを握り変えてしまうと遅くなってしまうので、捕球したグローブを素早く耳元まで運んできます。

その途中でボールを握り替え、ボールを耳元に持っていきます。

 

キャッチャーのスローイングの基本③:スローイング

ここまでの流れができると、後はスローイングに移るだけです。

小さく一本背負いをするように投げる

ボールを耳元に持っていけば、後はそのまま小さく一本背負いをするようなイメージでボールを投げていきます。

一連の流れとしては、このようになります。

投手の場合、腕の回転は大きくなり、キャッチャーの場合は最小限で腕を動かします。

この軌道は、「肩・肘が痛くならない投げ方を習得する3つのステップ」でお伝えしている“一本背負い”のイメージで投げてみてください。

そうすると、腕の回転は小さくなり、スムーズに投球することができます。

全体のスローイング動作のイメージは、

  • 捕球と同時に左足を踏み込む
  • 前に踏み出し、捕球したグラブを耳元に持っていく
  • ボールを握り替え、ボールを耳元で持つ
  • 一本背負いをするイメージで小さく腕を振る

こういった流れになり、この動作ができると最速で送球できるぐらいのスローイング動作ができます。

手首の使い方は意識しない

キャッチャーの方からたまに「手首はどう使えばいいですか?」という質問を受けますが、基本的には何も意識しなくて大丈夫です。

自然なスローイング動作ができていれば手首は勝手に動きますし、部分的に使おうとしてしまうと、スムーズさなくなってがかえってマイナスです。

ですので、手首の使い方には意識を向けず、とにかく前の空間を切るようなイメージだけでOKですね。

 

キャッチャーのスローイング向上におすすめな4つの練習方法

キャッチャーの練習方法はいろいろありますが、以下の4つの方法はぜひ練習で実践してほしいなと思います。

①座ったままスローカーブを投げる

まずキャッチボールなどで行ってほしいのが、30mぐらいの距離をとって座った状態でスローカーブを投げるということです。

ここでの目的は、

リラックスしたスローイング動作を身体にインプットさせる

ことです。

スローカーブを投げるというイメージよりも、カーブを投げるような握りでボールを抜くように投げていきます。

また、慣れてくれば耳元でボールを構え、そこから一本背負いをするようなイメージでスローカーブを投げます。そして、肩が慣れてくればまっすぐの握りに変え、通常のスローイングに直します。

流れとしては、

  • 座ったまま、15mぐらいの距離でスローカーブを投げる
  • 徐々に距離を伸ばしつつスローカーブを投げる
  • 耳元でボールを構え、一本背負いをするようにスローカーブを投げる
  • 握り方を変えて、通常のスローイングに直す

こういったイメージですね。ある意味、キャッチャー専用の専門的ウォーミングアップみたいになるので、これは守備練習などの前に入れるとより送球がしやすくなります。

②いろんな体勢からスローイングする

上記のような流れで肩が作れると、次はいろんな体勢からスローイングをする練習を行います。

もちろん左右だけではなく、

  • 低めや高めのボール
  • ショートバウンドや極端にバウンドしたボール

など、いろんなバリエーションで捕球してからスローイングを行います。

この練習のときに経験した動作は、試合のときに起こったとしても咄嗟に対応できるようになるため、できるだけいろんな体勢からスローイングを繰り返すようにします。

③いろんな握りでスローイングをする

また、もう1つ大事なこととして、

いろんな握りでスローイング練習をしておく

ということがあげられます。

キャッチャーのスローイングほど、いろんな握りや縫い目のかかりで投げなければいけない状況もないと思います。

イメージとしては、このようにいろんなパターンの握りでスローイングを行っておきます。

そうすると、いざ試合で握りが微妙であっても対応できるようになるため、こういう握りをあえて崩したスローイング練習も重要ですね。

④握り替えの練習

あともう1つは、握り替えの局面だけを切り取った練習ですね。

全体の流れの中で行えることも重要ですが、グローブから手にボールを握り変える速度は、繰り返し練習すれば速くなります。

ここのちょっとした時間短縮で、アウトにできる確率も高まるため、こういう握り替えのみの練習もぜひ行ってほしいなと思います。

今回は、キャッチャーのスローイングの基本や練習方法について解説しました。

今回の記事のまとめ

  • キャッチャーの構え方は、基本的に自由
  • 捕球すると同時に、左足のつま先を着地させる
  • 一歩前に踏み出し勢いをつける
  • 捕球したらグローブを耳元に運び、素早くボールを持ち替える
  • そこから一本背負いをするようにスローイングに移る
  • 練習では握り替え、いろんな握り・体勢でスローイングを行う

今回の内容が、スローイングに悩んでいたキャッチャーのお役に立てると嬉しく思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

その他にも参考になりそうな記事も貼っておくので、こちらも参考にどうぞ。

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