知らないと損をするバッティング時の「手首の使い方」を解説


 

著者:伊藤 出パーソナルトレーナー / IDEALSTYLE代表

パーソナルトレーナー歴11年|元三笠宮寛仁親王殿下のパーソナルトレーナーであった魚住廣信名誉教授に師事|指導経歴:宝塚歌劇団員・三菱重工神戸野球部員・ボクシングミニマム級1位など|アスリートフードマイスター&元板前。

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バッティング時の手首の使い方は、基本的に「何も操作しない」方がバッティングのプラスになるかもしれません。

逆に操作しようとしすぎると、それが動きの妨げになってマイナスになる可能性があります。

この記事では、

  • 知らないと損をするバッティング時の手首の使い方
  • その他のバッティング時の手首の使い方

などを解説します。

 

知らないと損をするバッティング時の手首の使い方とは

結論から言えば、バッティング時の手首の使い方は以下の通りです。

手首を使う意識は持たない

身体の自然な使い方から言えば、

バッティング時に手首を返す、返さないなどの意識はそもそも持たない方がいい

というのが結論です。

バッティング時のスイング動作の基本は「全体の動きがスムーズに動くこと」がベースにあります。

手首を返そうと意識してしまうと手首を返すタイミングで動きが硬くなり、その結果、

  • スイングスピードが遅くなる
  • バットをこねる

などが起こってしまうんですね。そうすると、スムーズな動きができなくなった結果、マイナスに働いてしまう可能性があります。

ここは少し深堀していきますね。

スイング時の手首の動き

スイング時の手首の動きは、このような流れで動きます。

特に手首の使い方に意識を向けなくても、手首は“自然に”返っていきます。

まずおさえておきたいことは、

手首は使う、使わないに関係なく無意識でも自然に返っていく

ということです。

手首を使う=動きが止まる&バットをこねる

先ほどもお伝えした通り、バッティングの基本は「全体の動きがスムーズ」なことです。

バッティング動作は、

  • 下半身
  • 骨盤
  • 体幹
  • 手首
  • バット

この順に連動するように身体は動き、関節をまたぐごとにスイングスピードが加速されます。

このとき手首を意識的に使おうとすると、動きが硬くなって減速し、スイングスピードが遅くなります。

そうすると、

  • タイミングが若干ズレ、つまってしまう
  • バットを出す軌道が微妙に変わり打ち損じが多くなる

などにつながる可能性があるんですね。

また、手首を使おうとしすぎると、

バットをこねるような動き

になるため、ボテボテのゴロが多くなります。

野球選手はあくまでもボールをミートして、バッティングを向上させることが目的なので、こういった点からも手首の使い方を意識することはおすすめできません。

手首の使い方に意識を向けるよりも、全体のスムーズな動作を求めた方がより良い結果につながります。

プロ野球選手の手首の使い方

上記のことをさらに理解しやすくするため、以下の動作をご覧ください。

一番見てほしいところは、

インパクトの瞬間と手首が返るタイミング

です。

よく見ていただくと、

ボールがバットに当たる → “その後”に手首が返る

という順で動いているのがわかると思います。

ボールを打ってから手首が返り始めるので、手首を意識的に使ってもそこまでプラスの影響がないことがわかりますよね。

ボールが当たるタイミングと認識の差

また、バッティングをしている際にバットにボールが当たった感覚が手に伝わりますが、

バットにボールが当たった瞬間と、それを脳が認識するにはコンマ数秒の誤差がある

と言われています。

ですので、

バットにボールが当たったと感じた瞬間には、すでにボールは前に飛んでいる

ということになり、ボールが前に飛んでいるときに手首を使ってもパフォーマンスには関係ないですよね。

ここまでお伝えした理由から、バッティング時の手首の使い方の基本は、

返す、返さないなどの意識を持たず、リラックスしてスイングすれば自然に返る

ということです。

では、自然な手首の使い方を習得するためにはどうすればいいのでしょうか?

 

バッティング時の手首の自然な使い方の習得方法

まず行いたいことは、バッティング動作そのものを自然な動作に改善することです。

ここについては、以下の記事で詳しく解説しているので、こちらをご覧ください。

 

バッティング時に手首が寝てしまうときの改善方法

基本的には、上記の記事でお伝えするバッティングフォームが習得できると、手首は自然に動くようになります。

ただ、日頃のスイング動作で癖がついて、手首が寝てしまう方もいますよね。そんな方は、以下の方法で改善を行っていきます。

大根切りを繰り返す

手順

  1. まず最初に、普段通りにバットを構える
  2. 自分の胸の高さのボールを打つイメージで大根切りを繰り返す
  3. このとき肩を平行に回転させるように動かす
  4. これを30回以上行う

この動作中も特に手首を使う意識は持ちませんが、この動作によって自然な手首の使い方を身体にインプットしていきます。

大根切りを行った後、いつも通りにスイングすれば自然と寝ていた手首は起きるので、こういったスイングを繰り返して身体にインプットしていきます。

上からボールを叩くイメージで低めを打つ

また、低めのボールを打つ時に手首が寝てしまう選手もいるはずです。

こういう場合は、ボールを下からすくうように打つのではなく、上からたたくイメージでボールを打つようにします。

イメージ的には、こんな感じですね。

そうすると手首は寝ませんし、打球も変わるので、こういった動作イメージを変えるのも1つの方法です。

ここまでお伝えしたように、

  • バッティング動作をスムーズにする
  • 大根切りを繰り返す
  • 低めの打ち方を変える

などを行えば、バッティング時の手首は自然になってパフォーマンスも上がるので、ぜひ参考に実践してみてください。

 

その他のバッティング時の手首の使い方

ここまでは、「自然な身体の使い方」という観点で解説しましたが、次は戦術との兼ね合いやその他の手首の使い方を解説します。

手首を返して打つ

前中日ドラゴンズ監督の落合博満さんが現役のとき、このようなバッティングをされていました。

手首を返すような使い方をされていますが、リストが強い選手の場合、“手首を返す”という意識でバッティングしてもこういった素晴らしい結果が出ることがあります。

ただ、リストが際立って強くなければバットをこねてしまうので、先ほどお伝えしたように基本的には手首を使う意識は不要です。

手首を返すことでゴロを打つ

また、戦術的な面で“あえて”ゴロを打つなどの場合は、手首を返すように打つのはいいと思います。

バットをこねればゴロを打ちやすくなりますし、それで進塁打を打てるのであれば、戦術としては問題ありません。

こういう戦術に関係する場合は、発想としては手首を返す使うことはありだと思います。

手首を返す“感覚”を持つ

プロ野球のインタビューをなどを見ているとよく、

手首を返すように打っています!

とコメントされることもありますが、実際に手首が返りすぎるとバットをこねてしまいます。

ただ、手首を返すような“感覚”を持つことで、インパクトの位置が変わったりスイング動作がスムーズになることもあります。

ここは、今どのようなスイング動作になっているかがポイントです。手首の使い方に問題があり、手首を使うような感覚にすることでスムーズな動作に変わることもあるんですね。

大切なことは、

手首を返す感覚を持つことで、実際に動きがどのように変化するか

です。おそらく2人の選手がいれば手首を返すという感覚でスイングすれば、手首の返し方に違いが生まれるはずです。

ですので、手首を返す感覚で自然な動作に近づくのであれば、こういう意識を持つことは適切な場合もあります。

手首を絞るのはおすすめしない

高校球児を見ていると、たまに手首を絞るような意識を持っている選手がいますが、これはおすすめできません。

雑巾を絞るようにバットを握れば、構えの時点で脇が締まります。構えの時点で脇を締めてしまうと、バットを振り出すタイミングで必ず脇が開きます。

人間の身体は、

締める動作の後は、必ず開く

という動きになります。ですので、手首を絞るというようなイメージはおすすめできず、一番握りやすい形でバットを握って構えればOKです。

この辺りの意識もスイング時の手首の動きに影響が出るので、手首を絞るという意識は持たない方がいいですね。

今回は、知らないと損をするバッティング時の手首の使い方をお伝えしました。

今回の記事のまとめ

  • 基本的には、バッティング時には手首を意識を持たないこと
  • スイング動作で一番重要なことは、全体がスムーズに動くこと
  • 手首の使い方を意識すると、手首で減速し、動きが硬くなる
  • ただリストが強い選手は、手首を返すようにバッティングすることもあり
  • 手首を返すという感覚でバッティングをすれば、動きがスムーズになることもある
  • 手首の使い方を意識するよりも、全体の動きがスムーズになるようなことをする方が重要

今回の内容が少しでも野球選手のお役に立てると嬉しく思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

その他、バッティングについて解説した記事もあるので、以下の記事も参考にどうぞ。

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